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2/11 東京都庭園美術館 「装飾は流転する」・手話鑑賞企画を行いました


コア・ポア 《王様の馬と家来の全部がかかっても》 2013年

日時:2018年2月11日(日) 14:00-16:00
会場:東京都庭園美術館
参加者:約20名

「美術と手話プロジェクト」が最近取り組んでいることが、聞こえない人がファシリテータになって作品を囲んで対話する鑑賞です。学芸員さんのお話を一方的に聞くのではなく、主に、参加者が見て感じたことを「自分らしく話す」ものです。その中でファシリテータは専門的なことはお話しません。

今回の企画では、2グループに分かれてすすめました。この企画に参加した女性の感想を載せます。

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私にとって、これまで美術館というものに興味がありませんでした。それは、美術館というのは、歴史とか美術とかいろいろな知識を持っているものが行くところだという思い込みがあり、そういう知識がない自分にとっては美術館は”高い壁”があるような気がして行きにくい場所、と思っていた。

今回の企画は、集まった人たちで作品を見て感じたことを手話で語り合う、といった美術の専門知識を必要としないもの、企画をする西岡さんも美術の知識はほとんどもっていない、と言っていたので、企画に興味を持ち、参加してみた。

ある作品に出ている人物の表情を指差しては真似しあう、というような、思ってもなかったことでみんなで笑ったりもした。また、学芸員の八巻さんからの「錆をいくつか見つけることができるよ」というコメントから、みんなが話していたポイントとは違う方向から見てみたりして、そこから「生き物がわっと出てきそうだねー」、とか別の形で話が膨らんできたりとか…。
学芸員は専門知識を駆使した硬いお話をするような人なんだろうな、というような先入観がたちまち崩れ、一緒にみんなでともに鑑賞を楽しみあったことがとても印象的でした。

このような企画に参加してみて、「面白いね」「色使いが明るい」など、そんなシンプルな感想でも言い合えるところがとてもよかった。今までは、美術館は、ただ見るだけ、通り過ぎるだけ、だったけど、この企画では、色々とお話しあったり、学芸員さんのお話を聞けたのが嬉しかった。

美術館は楽しいところなんだ。また美術館に行きたい。

と思うようになった。この企画は、美術により興味を持つきっかけになると思った。本当に楽しかったです。

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