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東京都写真美術館ボランティア研修会の講師を担当しました

東京都写真美術館では、担当学芸員によるギャラリートークを手話通訳付きで行っています。(※現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響で休止中)ボランティア研修会の講師依頼を受け、西岡、市川、和田が講師を、田中が運営サポーターをつとめました。

『写真美術館の楽しさを伝える様々なコミュニケーションの手法』というテーマで、「障害をネガティブにとらえるのではなく、聞こえなくてもできることからアプローチし、ちょっとした工夫・サポートで、聞こえる人も、聞こえない人・聞こえにくい人も、みんなでともに楽しむことが出来る事に気づく」ことを目的に、2つのグループワークとさまざまな情報を伝える講義で構成し、聞こえない人・聞こえにくい人が美術館のプログラムに参加してみたいという気持ちになるような工夫を受講生に考えてもらいました。

当日は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、会場は美術館関係者と講師・サポーターのみ、22人の受講者は全員オンラインでの参加となりました。講座は、美術館スタッフの手際のよいサポートにより円滑に進行しました。午後1時30分~4時30分の3時間の講座でしたが、終了後のフリートークでも複数人の受講者が残り1時間以上やりとりが続くなど、受講者のみなさまの熱意をすごく感じました。

ボランティア研修会の受講生の皆さんからの感想の一部をご紹介します

・参加者の経験則や知識が様々と思われる中、基礎的な内容を提示いただけていたと思います。講義を聴いて考えて共有していくという双方向性に富んだカリキュラムになっていたので、参加した実感が高かったです。
・東京オリンピックのシティガイドの研修や地域のガイド研修では得られなかった、西岡さんの情熱が伝わってきました。
・目に見えない障害の多様性を知り、私自身の思い込みに気づくことができました。
・事前課題と後の質問を同じ人が答えることで聴講前後の深まりがわかりやすく、参考になりました。
・一方的に伝えようとするのではなく、双方向のコミュニケーションが成立する手法を使うことが大切だと思いました。
・今回の研修での一つ一つが、初めて知ることや考えることが多かったので、とても丁寧にご説明していただいたことで、とてもわかりやすかったです。

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「手話の魅力はオンラインでは伝わりきらない部分がもちろんありますが、今回の講座のように、新しい価値観やそれまで知らなかったことを知る機会は、オンラインでのイベントが気軽に行えるようになったことで、増えていると思います。チャット機能を使って皆さんに同時に情報が届く形で、質問や情報共有が活発に行われたことにも可能性を感じました。これからも「美術と手話プロジェクト」だからこそ伝えられることを、幅広い方たちにお届けしていきたいと改めて思いました。」(田中)

コロナ禍でなかなかリアルな鑑賞会やワークショップを開催することができませんが、美術と手話プロジェクトは、今後もオンラインでもできる方法を引き続き探っていきたいと考えています。ボランティア研修会を受講したみなさまのご活躍を心からお祈りしています。

東京都写真美術館の教育普及プログラムについてhttps://topmuseum.jp/contents/pages/education_index.html


東京都写真美術館のスタジオにてオンラインで研修会を行っている様子(講師:和田、サポート:田中)


東京都写真美術館ボランティア研修会の講師を務めた市川、西岡、和田

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